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【書評】 大日本住友製薬(株)生産本部 生産品質保証部 部長 野崎義人 氏
製薬用水に関する成書は多岐に亘るが、本書は基礎事項から広い範囲の最新の技術情報・トピック等を網羅している斬新なものであり、幅広い分野の方に有効にご利用戴ける書である。本書は、厳選された以下のような事項、内容により構成されている。
用水システムにおける基本事項、用水設備のバリデーション/ドキュメンテーション、インラインでの精製水モニタリングのポイント、オフラインでの用水サンプリング・品質管理実施のポイント、用水設備における配管・貯槽の設計・管理・保守、三局当局の指摘事項の傾向と対策、用水に関する最低限おさえるべき各国規制動向、用水に関連したCSV実施の留意点(インライン自動化での留意点)、ICHQトリオの考え方と製薬用水との関係 他
評者も含め読者の関心事としては、製薬用水の世界各国の規制動向、設備における要求事項とその定期的及び日常のリスク評価と管理、用水のレベルに合わせた適切な品質維持及びその評価といったことがまず挙げられると思われる。また、設備に対するCSVもグローバルな要求事項になりつつあるが、その具体化プロセスにおいて実務に苦慮されている方も少なくないと推測する。これらは、評者にとっても火急の課題である一方、残念ながらこれまで良い情報源に恵まれていないと感じていたことも事実であった。
本書では、製薬用水の本質とは何でありその使用目的・用途を満足させるために必要な要件は何か、問題点、課題は何か、といった様々な観点より、錚々たる執筆陣がハード、ソフト両面に亘り、最新の情報を交え理解しやすく読者の視点に立った解説を、極めて具体的かつ実践的に扱ってくれており大変ありがたい。例えば、本邦では第16薬局方において用水に関し詳細な規定が加えられたことで欧米薬局方との調和がさらに加速しており、第7章ではそれらの動向、三極間の具体的差異等を正しく理解するための解説が大変丁寧に記載されており一読に値するものである。
本書は、日々高度化する製薬用水の関連情報を幅広く、タイムリーかつ的確に反映していることから、本領域に係る読者にとって非常に有用であり、グローバル対応といった観点からも是非手許に置かれることをお薦めしたい必携の書である。
◆本書の特徴
〜JP16の変更点と対応策は?三極に対応するための知っておくべき相違点とは?〜
☆標準書類の改訂ポイント、外部委託試験への影響は?☆新たにバリデーション対象(CSV等)となる既設備の対応とは?
☆超ろ過法による注射用水の製造に関する事項とは?☆バルク水・容器入りの水の個別化学試験項目変更への対応は?
☆超ろ過法(膜法)により製造した水の扱いの差異とは?☆導電率・TOC試験に関する要件の相違点は?
☆バリデーションは、どの程度の範囲まで実施すればよいか?☆原水として水道水をもちいる際の留意事項は?
〜実務の要点を抽出し、三極の査察に対応する為のポイントを読み解く〜
★製薬用水の品質管理のポイント
〜日局16から大幅な変更点をふまえた対応策とは? 品質管理(オフ/インライン)は“何をどこまでやるべき”か?〜
⇒導電率/TOC測定の要点と計器の選定、校正の落とし穴は? ⇒アラートレベルとアクションレベルの設定と根拠の示し方は?
⇒導電率計・TOC計はユースポイント全てにつけるのか? ⇒微生物試験、エンドトキシン試験の要点と三極対応のためには?
⇒基準値を超えた場合の手順は? 予防措置,是正措置をいかに行うか?
★用水設備のバリデーション実施の要点
〜要求される品質の水が供給されることを検証する適切なバリデーションとは? 〜
⇒妥当性を検証する適格性評価、DQとIQ,OQ,PQの関係とは? ⇒OQ段階で検証すべき項目は?PQで確認するべきことは?
⇒予測的、同時的、回顧的バリデーション実施のポイントとは?
⇒交換部品類,仕様変更等の根拠となりうる完全なバリデーションドキュメントファイルとは?
★汚染を防ぐ配管/貯槽の設計,管理,保守
〜水質を維持する為の科学的根拠に基づいた設備構築とは? 〜
⇒デッドレグ対策、ユースポイント設計基準とコールドスポットが生じない配管設計、フィルター設置法は?
⇒滅菌、殺菌をふまえた貯槽、送水設備・設計のポイントとは? ⇒設備・備品の交換の頻度は? 各種計器の校正の頻度は?
★各国査察の指摘事項から対応策を探る!〜査察官の視点を探り、自己点検を行う際の重要事項読み取る〜
【用水製造設備の設計/構造】 【清浄化・保全】 【バリデーション】 【変更管理】 【水質管理】 【保守点検】
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